電話が通じない!データ消失!自然災害が起こる前にやっておくべきICTまわりの対策とは?
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電話が通じない!データ消失!自然災害が起こる前にやっておくべきICTまわりの対策とは?

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(2019年 台風15号の被害写真 提供:NTT東日本災害対策室)

近年、増加・激化する自然災害。特に夏から秋は台風が多くなる季節です。今回は、NTT東日本電話サービス運用担当者からお伝えしたい、『災害発生前にやっておくべき通信・ICT関連の対策』をご紹介します。これまで実際にお客様からご相談を受けた事例を踏まえてご紹介しますので、実際に自分の暮らす地域が被害にあう前にぜひご確認ください!

記事を書いた人

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日本国内での自然災害発生状況

はじめまして、NTT東日本で電話サービスの運用を担当しております、高階 です。

みなさまにご利用いただいている電話サービスの日々の運用に加え、トラブルや災害によって電話サービスが影響を受けた場合の緊急対応なども担当しています。

最近、ニュースで『百年に一度の大雨』などと聞いて、「なんか毎年聞いている気がする…」と思ったりしませんか? 実際、自然災害の中でも台風やゲリラ豪雨などによる水災害の発生は激甚化・頻発化しています。


例1)氾濫危険水位を超過した河川敷は2014年→2019年で約5倍!

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例2)土砂災害の10年間平均発生件数は1991~2000年→2011~2020年で約1.5倍!

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例3)ゲリラ豪雨※の発生頻度は、直近30~40年間で約1.4倍に拡大!

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(いずれも出典:国土交通省 令和3年度版白書 第2章第2節)

このような水災害は日本各地で甚大な被害をもたらしています。2019年には全国の水害被害額は約2兆1,800億円となり、1年間水害被害額※が統計開始以来最大となりました。 ※津波被害額を除く

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(いずれも出典:国土交通省 令和3年度版白書 第1章第1節)

災害対策には、ハザードマップや防災備蓄の確認など色々とありますが、本記事では災害時に想定される通信・ICTへの影響と、その対策について紹介させていただきます。


通信設備が故障・回線が設置してある建物に入れない!そんな時に備えて

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(2019年 台風19号被害写真 提供:NTT東日本 災害対策室)

災害による通信への影響には、ケーブル切断などの設備故障や携帯電話網の混雑などが挙げられます。また、建物が被害を受けることで固定電話をひいていても立ち入りができなくなるケースもあります。

特に公共機関の窓口の場合、災害時だからこそ通常以上に住民や関係各所からの問い合わせが発生するケースもあり、固定電話の重要性が高まります。

では、災害によって通信環境が被害を受けた場合、どうやって固定電話に応答すればよいでしょうか?


固定電話の着信を転送する

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まず、固定電話への着信を「別の番号に転送する」という機能があります。NTT東日本・西日本ではボイスワープというサービスで転送機能を提供しています。月額料金が千円以下ということもあり、契約されている方も多いオプション機能になります。

私には、ボイスワープの利用について声を大にして言いたいことがあります。それは、ボイスワープを契約していても、初期設定をしていない方が多い!ということです。

ボイスワープの転送設定などは専用サイトやダイヤル案内などを利用して遠隔で行うことができますので、災害時にも臨機応変に設定することが可能です。

しかし、ボイスワープを初めて利用する際は、契約している電話番号に接続されている固定回線から認証(アクティベート)を行う必要があります。
災害によって契約回線や建物が被害を受けた後ではこの認証作業ができず、せっかく契約しているボイスワープ機能を利用できないことがあるのです。また、せっかく初期設定を完了していても設定サイトのパスワードを忘れてしまった、という話も聞きます。

よってボイスワープをご契約の方は、どうか自然災害が発生する前に、ボイスワープの設定を事前に確認しておくことを強くオススメします。ボイスワープの設定確認方法などなどについては、こちらを合わせてご確認ください。


スマホやパソコンで固定電話番号による発着信をできるようにする

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もう一つ、固定電話の設置場所である建物からでなくても、スマホやパソコンから固定電話番号を利用できるサービスがあるのをご存じでしょうか?「クラウド電話」や「クラウドPBX」と呼ばれるサービスで、スマホなどを使ってどこからでも固定電話番号(市外局番から始まる11桁番号)での発着信が可能になるものです。外出先や、通常の拠点と違う場所からでもスマホなどで電話対応が可能になるので、災害時等にも有効活用できるものとなります。ちなみにNTT東日本からも、「ひかりクラウドPBX」や「ひかりクラウド電話」といったサービスを提供しています。


建物の倒壊、水害でデータ損失!?そんな被害に備えて

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ここまでは災害発生時のコミュニケーション部分についてお伝えしましたが、もう一つ考えるべきは、日々活用している「データ」の問題です。日頃の業務で使うデータや、緊急時しか使わないデータ、また個人情報などの機密データなど、様々なものがあるかと思います。

パソコンのローカル環境やオンプレミスサーバー環境などの、物理的なハードウェアで主たるデータ管理を行っている場合、建物の倒壊や水没、火災によるハードウェア損傷およびデータ消失のリスクがあります。
これに対してデータ消失リスクを軽減する方法として、クラウドストレージへのデータ移行、もしくはバックアップが挙げられます。クラウドストレージは、世の中にたくさんのサービスが提供されていると思いますが、特に機密性の高いデータを保存する場合には、ぜひセキュリティ面をよく検討して、最適なサービスを選ぶようにしましょう。

クラウドに保存されているデータへのアクセスやファイル編集などが容易なサービスを選ぶことで、先述したデータ消失リスクの予防だけでなく、拠点に制約されないデータアクセスも可能になり、業務継続性の観点でも効果があると言えます。こちらについても参考として、NTT東日本からは「コワークストレージ」や「あずけ~るPRO」などのサービスを提供しています。


個人ができる災害対策の3ポイント

今回は、『自然災害発生前にやっておくべきICT関連対策』をご紹介しました。改めてとなりますが、災害対策については、以下が重要なポイントだと考えています。

①災害対策にはリスク分散の考え方が重要である
自然災害に見舞われた際に業務の継続や通信の確保を実現するためには「リスクを分散させる」考え方が重要です。具体的には固定電話と携帯電話を併用する、固定インターネット回線とは別にポケットWiFiなどを契約しておく、ハードディスクだけでなくクラウドにもデータを持っておく、などです。なにが起こるかわからない災害時だからこそ、複数の備えがあることで選択肢が広がります。

②災害対策はコロナ禍のリモートワーク対策と通ずる
コロナ禍で在宅ワークやリモートワークが注目されていますが、今回ご紹介した災害対策は、在宅ワークやリモートワークにも役立つものばかりです。非常時の備えを平時から活用することは、災害時のオペレーションに大きく役立ちます。

③災害対策は、災害が起こる前に!
繰り返しになりますが、災害対策は、災害が起こる前の準備がキモです。今回紹介させていただいた対策の整備は、実際に災害が起こってからでは間に合わないものが多いです。お時間のあるときに、ぜひ身の回りの通信・データ環境を見直してみましょう。

冒頭で書いたように、近年自然災害は増加傾向にあり、特に夏から秋にかけては台風の季節になります。どうぞこの機会にご自身のお住まい、職場、地域の通信・ICTまわりの災害対策を確認、ご検討ください!


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