ワーケーションは働き方のネクストモードとなるか?【里見宗律のワーケーションのすゝめ #0】
見出し画像

ワーケーションは働き方のネクストモードとなるか?【里見宗律のワーケーションのすゝめ #0】

いま、休暇先で仕事を行う働き方「ワーケーション(ワーク × バケーション)」が、テレワークの普及と共に急速に広まっています。

土日だけではなく、平日の滞在が見込めるワーケーションは、関係人口の創出も含め、各地域の観光・宿泊業に携わる方々にはとても興味があるテーマなのではないでしょうか?

LOCAL SHARE CLUBでは、この新しいワークスタイルを通じて発見する地域の魅力をお届けしたく、ワーケーションの実践者である里見宗律さんによる連載企画【ワーケーションのすゝめ】をスタートします!

里見さんが代表を務めるネクストモード株式会社は、「クラウドで新しい働き方を」や「楽しく働く」といった、働き方に関するテーマを掲げているITソリューション企業です。第1回目となる本記事では、まず里見さんご自身のことについて伺いました。ワーケーションという働き方と、里見さんが見た地域の課題、そしてなぜ里見さんがLOCAL SHARE CLUBで連載を始めることにしたのか。

地方創生について、皆さんもいっしょに考えていただけると嬉しいです。

記事を書いた人

画像6

「まずはやってみる」の姿勢が大切

画像5

<沖縄県 西表島でワーケーション ゲストハウス しまおとやにて>

--去年はほとんど自宅に居なかったという噂の里見さんですが、ワーケーションを始めたきっかけは何だったのでしょうか?

里見:去年、20箇所以上の場所でワーケーションをしていたので、確かにあまり家には居ませんでした(笑)。
しかし以前は「旅しながら仕事するなんて、すごく胡散臭い働き方だ」と思ってました。「旅行の途中で仕事なんてできるわけがない」「オフィスに出社して仕事をするのが当たり前だ」「自分にはそんな働き方は出来ない」と決めつけていたんですね。

--確かに、仕事と休暇って言葉だけ並べると、反対の言葉とも言えますよね。

里見:そんな時、ワーケーションを実践している友人と旅行に行きました。一緒に過ごす中で友人が、5分抜けてメールを確認し、またちょっと抜けて対談に興じるなど、要所要所でバチッとモードを切り替えている様子を目の当たりにして、本当にすごいと思いました。しかもその対談、「本当に仕事なのか?」と疑ってしまうほど楽しそうだったんです。でも確実に、ちゃんと仕事をしているんですよ。
しばらく見ていると、「自分もできるのでは?」と、ちょっとずつ思い始めてきました。
そんななか、その旅行中に自分も仕事をしなければならない状況となり、結果として僕もそこでワーケションデビューを果たしました。それが始まりです。

--やろうと決めてワーケーションを始められた訳では無いのですね!

里見:やってみたら出来ましたね。しかも、とても楽しく。
ワーケーションをやってみたことが無い人には、とりあえずやってみて欲しいです。自分に合わなければやめればいいだけですし。入念な準備をすることより、やってみることの方が大切だと思います。最初の一歩が難しいかもしれませんが、いざやってみると、思った以上に自分に合っているかもしれませんよ。

働く場所や時間の自由は、れっきとした社員の権利

画像5

--色んな場所でワーケーションを実践している里見さんを見て、触発される社員の方もいると思うのですが、社内の皆さんの反応はいかがですか?

里見:例えばネクストモードには、ワーケーションをしている社員の方もいれば、東京から離れて各地で家族と暮らしながら仕事している社員の方もいます。もっと極端に言うと、朝が苦手で夜の方が集中できるから昼頃からスタートする、という社員の方もいます。
働く場所や時間の自由化は、れっきとした社員の“権利”だと思っています。

--それは会社の方針が影響しているのでしょうか?

里見:そうですね。ネクストモードでは、「楽しく働く」もテーマのひとつとなっています。自分のパフォーマンスをしっかり出せるのであれば、会社都合による場所や時間の制約にとらわれず、家族と過ごしたり、自分の趣味を大事にしたり、それぞれの形で「楽しく自由に働く」ことを重視した方が良いと考えています。

--仕方なく家族と離れて単身赴任されている方も多いでしょうから、「働き方の自由化」というのはとても素敵な考えですね。社員の方の満足度は高いのではないでしょうか。

里見:ありがたいことに高いんじゃないかと思っていて、「会社がとても気に入っている」という社員の方からのメッセージを日々感じています。
アメリカのシアトルとかに行くと、AmazonやGoogleのTシャツを来た人がいっぱいいるのですが、ネクストモードもそれと一緒で、会社のロゴポロシャツとか普通に着てくれるんですよ。組織へのロイヤルティがありつつ、でも決して社畜ではない。そんな雰囲気を感じています。

「自分ごと化」こそが持続的なとりくみへの第一歩

画像5

<北海道 阿寒郡 鶴居村でワーケーション>

--里見さんが20箇所以上の場所でワーケーションをやってみた中で感じた、地域の課題を教えてください。

里見:正直な話、ほとんどのワーケーション施設が厳しい状況だと感じました。
一番ダメだと感じたのは、行政が予算を使って立派な体育館や宿泊施設の、いわゆるハコモノだけを作ったという状況です。逆に一番成功していると感じた場所では、外の知恵、例えばクラウドのツールを上手く活用しながら、地元の自治体・民間・企業が一体となって運営していた地域です。

--何が違うんでしょうね?

里見:やはり「人」ではないでしょうか。地域を盛り上げる人は【地域に住んでいる住民そのもの】なんです。いかに地域の人達の歴史やコミュニティを尊重しながら、住んでいる人達の気持ちが盛り上がるかが、必要不可欠なのではないのかと思います。
いくら助成金があっても、形だけ整えるだけでは数年で予算が無くなって終わってしまいます。本当に地方創生をしたい、地方に住んでもらいたい、産業を作りたいと思うなら、今住んでいる地域の人たちが盛り上がらないことには持続しない、と強く感じています。

--大変難しい課題ですね。解決するにはどうしたら良いか、お考えを教えてください。

里見:関係者一人ひとりが「これが自分の仕事だ」「自分がやるんだ」という当事者意識をもって、自主性のあるコミュニティを作ることが大切だと思います。例えば、ネクストモードでは新しい案件が入ると挙手制で進めます。「仕事だからやってください」ではなく、自分から「やりたい」というWillで始めなければ、結局は楽しくなくて持続しないんです。
自分から手を挙げると、それがタスクではなく「ライフワーク」になり、「趣味のひとつが仕事」という形で楽しく取り掛かれます。そういった「自分がやるんだという想い」が根っこにあることが、持続的な取り組みには不可欠だと感じます。

--なるほど。私はテクノロジーの上手な活用がコツなのかなと考えていたのですが、まず関係者一人ひとりの意識・マインドが大切なのですね。

里見:もちろん、技術力も大切で、例えばフレッツ(光回線)が地域のインフラとして整っているということはとても大事なことです。しかしこれについても、上から「やってあげる」と言う意識で考えていたらうまくいきませんね。
それこそNTT東日本は全国津々浦々に支店があって、それぞれの地域に社員が住んでいます。なので、先程の【地域を盛り上げる人】に自らなれるんじゃないかと思います。
例えば、私もNTT東日本の支店に居たことがありますが、その時「稲刈りがあるから1週間休む」という同僚がいたんですね。これに対して「仕事とライフワークは別だ」と考えるのではなく、「稲刈りの中にある面白さを地方創生に活かしていこう!」と考えることが出来たら、とても素晴らしいと思います。その上で、人を惹き寄せるためのツールとしてNTTのテクノロジーを活用する。
このように「自分ごと化」していくことが大切でしょう。

私がLOCAL SHARE CLUBで連載を始める3つの理由

画像5

--最後に、里見さんがこの地方創生コミュニティ「LOCAL SHARE CLUB」で連載をはじめることにした理由を教えてください。

里見さん:NTT東日本が地方創生のコミュニティメディアを立ち上げるので寄稿してほしい、と伺い、すぐに「やりましょう!」とお答えして、そこからトントン拍子に決まっていきました。
はじめる理由としては、3つあって、まず、直感で「楽しそう」と思ったことが一番です。また、例えば記事内でワーケーション施設を紹介することで認知が広がり、結果として訪問客が増えたら、間接的に地方の関係人口創出に貢献できると思いました。あとは、ネクストモードの事を知ってもらう機会になると感じたのもあります。
こういう発信って「仕事だからやらなきゃいけない」ってなると、急につまらなくなります。そうではなく、「人のため」であって、「会社のため」であって、更には楽しい「自分のため」でもある。この3つのモチベーションが重なるから、やる意義があると感じました。

================================================

ワーケーションについて、より深く学びたいという方は、下記のネクストモードの公式チャネルで、里見さんの対談動画をご覧いただけます。
https://www.youtube.com/channel/UCeW8ocoe9C3E0GOINh167MA

次回は里見さんが、高知県のワーケーション施設「とまとと」企画運営担当の小野加央里さんにインタビューした内容をお届けする予定です。どうぞお楽しみに!

***

Local Share Clubではこのような、地域に寄り添ったICTプロジェクトを多数ご紹介しているので、ぜひnoteのフォローをお願いします。

今回の内容について、ぜひ皆さまからのご意見もお待ちしております!

よろしければアンケートにご協力いただけますと幸いです。

お問い合わせはこちら



地域創生に関わる私たちNTT東日本が取り組んでいる事例、インタビューや対談、過去から学べる失敗談、各領域の専門家からの知見提供など多様な内容をお送りします。皆様と一緒にコミュニティとして考えていけると嬉しいです。https://www.ntt-east.co.jp/social/