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マイナンバーカードの普及促進に向けての課題と対策とは?
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マイナンバーカードの普及促進に向けての課題と対策とは?

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地方創生推進部の前井です。
前回は、「地域活性化に対する私の見解」と「デジタル専門人材のサポートをとおして見えてきた自治体のデジタル化の傾向」についてお話ししました。

今回は「マイナンバーカードの普及促進に向けての課題と対策」に関して、私が感じている事をお伝えしていきます。

前回コラム記事はこちら↓

記事を書いた人

NT東日本 地方創生推進部 前井純一課長

現在のマイナンバーカード普及率

まず初めに、現在のマイナンバーカードの普及率は何%か、皆さんご存知ですか?

10月1日時点では全国で【38.4%】です。ざっくりいうと、国民全体の約4割の方がマイナンバーカードを持っているという状況です。

「そんなに普及してるの!?」と思われるかもしれませんが、逆に言えば約6割の方がマイナンバーカードを持っていないという事になるわけです。この1年で普及率は23ポイントほど上昇しているわけですが、まだまだ普及の促進が必要だということがわかると思います。

ちなみに、9月30日でマイナンバーカード普及促進施策で付与される「マイナポイント」付与期限が終了したので、これは施策終了後の数字となります。政府は2022年度末までにマイナンバーカード普及率100%達成を目指しているので、今のままだと、半年間で20%の普及率上昇を目指していかなければならない計算になります。これまでに以上に色々な対策が必要だということが理解できると思います。

マイナンバーカードの普及率

(出所:マイナンバーカード普及状況ダッシュボード、開発:Code for Japan

マイナンバーカードは自治体サービスを利用するためのIDカードのようなもの

なかなか普及が加速度的に進まない理由の一つに、「そもそもマイナンバーカードって、どうして必要なの?」という疑問があるかと思います。
これに対して私は「マイナンバーカードは自治体サービスを利用するためのIDカードのようなもので、デジタル化された自治体サービスを利用するためになくてはならないもの」だと捉えています。

一般的に、プラットフォームサービス(AmazonやFacebook、携帯電話、インターネットプロバイダサービス)を利用する場合は、IDやパスワードといった当人認証情報の他に、本人であることを証明するための身元確認情報としての運転免許証が必要になります。

デジタル化された行政サービスもある意味でのプラットフォームサービスといえるので、同様に、ID/パスワードの他に、本人であることを証明するための身元確認情報としてのマイナンバーカードが必要となるのです。

マイナンバーカード取得の阻害要因とは?(国民サイド)

通常、マイナンバーカードをもらうには「申請情報の記入・送付またはWEB登録」「顔写真の準備」「マイナンバーカードを受領するために役所窓口に行く」という3つのプロセスが必要です。

しかし、実際にそれを行う人からすると、以下3つの「面倒くさい」があります。

● ぶっちゃけ、申請情報の記入方法が難解で面倒くさい
● ぶっちゃけ、顔写真の準備が面倒くさい
●ぶっちゃけ、役所窓口に平日に行くことが面倒くさい

私はこの3つの面倒くさいが、普及の実質的な阻害要因であると捉えています。

マイナンバーカード普及の阻害要因とは?(自治体サイド)

マイナンバーカード普及の阻害要因(上記3つの面倒くさい)を解消することが自治体の役割となりますが、自治体側ではどんな要因があるのでしょうか?

私は、以下2つであることが多いと考えています。

1. 総務部または戸籍住民課のみで対策を検討していて、対策を検討するノウハウが不足している

2. 自治体内において対策検討を部署横断的に実施しているところが少なく総務部または戸籍住民課まかせになっている

通常、総務部や戸籍住民課は申請があってからの対応を得意としています。つまりインバウンドへの対応が得意だということですが、こちらから「申込みしてくだい」「申請してください」と促すことは、実はあまり得意ではありません。

そのため、待ちの姿勢で対策を検討することが多いようです。

普及啓蒙活動を行い、申請の意識を醸成し住民に申請を促すことも、待ちの姿勢の対策であると個人的には思います。

部署によっては、商業課や経済観光課のように施策を外部に展開することが得意な部署もありますが、そのような部署はマイナンバーカードの普及促進を行わない自治体が多いです。

これに対する策としては、以下の2点が考えられると私は考えています。

1. 役所内の利用促進・加入促進が得意な部署の知見を活かすため、役所内全体で横断して取り組みを検討する

2.利用促進や加入促進のノウハウを持っている民間の力を借りるため民間事業者に業務を委託する

マイナンバーカードの普及促進に関する具体的な事例

北海道マイナンバーカードセンター

(出所:札幌市ホームページ)

最後に、マイナンバーカードの普及促進に関する具体的な事例として、「札幌市のマイナンバーカードセンター」の取り組みをご紹介します。
このセンターが設立されたことで、まず、基本的には区役所で平日日中しか受け取ることが出来なかったカードが、平日(水〜金)は12:00〜20:00まで、土日でも9:00〜17:00まで受け取ることができるようになりました。しかも事前予約制なので待ち時間がグッと少なくなり、既に申請済でカードを受け取っていない方も対象となります。

また、センターでは申請サポートも行っており、必要な写真も無料で撮ってくれるそうです。

さらに、こちらで申請されたマイナンバーカードは、サポートの際に本人確認も行うため、カードはご自宅に郵送で届くようになります。必要なものは本人確認書類のみ。過去に郵送されたID付交付申請書(通知カード)が無くても大丈夫です。

先ほどお伝えした、マイナンバーカード申請の3つの「面倒くさい(阻害要因)」を見事に解消している取り組みだと思いませんか?

自治体の規模によっては予算的に難しいところもあるかと思いますが、場所や期間を限定すれば不可能ではないと個人的に感じる事例だからこそ、こちらでご紹介しました。


一緒に対策を考えていきましょう


以上、マイナンバーカードの普及に向けての課題と阻害要因、およびその対策についてでした。

「机上の空論じゃないの?」とか「それ以外にも課題があるんだよ」といったご意見がありましたら、どんどんとご連絡をください。一緒に対策を考えていきましょう!

次回は「電子申請システム検討の傾向と課題・対策」についてお伝えます。また、よろしくお願いいたします。

よろしければアンケートにご協力いただけますと幸いです。

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